マドリード・オープンの決勝戦-海外は決勝の戦いをどう見たのか?

2014年マドリードはナダルが優勝

「ラファエル・ナダル」の優勝で幕を閉じた「マドリード・オープン」。

日本のファンのみならず、海外のファン、メディアからも注目を集めたこの決勝戦ですが、
結果的に、「ファイナリストの負傷による途中棄権」となった幕切れを海外のメディアではどのように報じたのでしょうか。


まず、戦った本人であるナダルのコメントは、そのほとんどが称賛と高い評価ばかりでしたね。

「上位8人しか出場が出来ない”ツアーファイナル”に出場できる力を持っている。」
と、クレーコートで錦織選手の驚くほどの強さと速さを感じたナダルは、
まず「Top10」を越えて「Top8」に入れる力があることを認めていました。

そして、この「ツアーファイナル出場」も錦織選手の目標でありますから、それは本人にとっても嬉しいコメントだったのではないでしょうか。


ただし・・・・


ナダルが最後に付け加えたのは、やはり、苛酷なテニスツアーで
「シーズンを通して最後まで戦い抜く力を発揮することとプレーのレベルを維持すること」
を挙げていました。

確かに、ツアースケジュールの中で、この5月や8月、9月など大きな大会が連続して行われる場合もありますし、
その長い戦いで常に上位に君臨するためには、年間を通して戦える体力が必要になる、ということですね。


一方、アメリカや地元スペインの各大手ニュースサイトでは、
「ナダルが優勝したもののその勝利は信ずるに値しない」

として、「ナダルが長らく”赤土の王者”として君臨してきたレベルに戻っていない」
という論調が多かったですね。

これは、地元スペインの報道でも同じで、ある意味ナダルへの叱咤激励も含まれているのでしょう。

モンテカルロ、バルセロナと2大会続けて準々決勝止まりだったこともあり、
この地元の首都マドリードで開催される大会では、圧倒的な強さで優勝して欲しかったのでしょうけれど、 完全に出鼻をくじかれた、という思いなのでしょうね。

「2-6、2-4」の時点まで、あのナダルが錦織圭に圧倒されていたと。
(ちなみに「ニューヨークタイムズ」は、1stセットのナダルを”袋だたきに合った”と言う表現を使っていました)

対照的に、錦織選手には称賛の声が多かったですね。

日本での報道と違って、ファイナリストが棄権をしてしまうことについての「厳しい意見」が少なからずあるだろう、と思ったのですが、意外にも

「錦織圭のライン際の鋭いフォアハンドやレーザーのようなバックハンドが、ナダルを圧倒していた」

という感じで、途中退場の批判がほとんど見られなかったのです。

(まぁ、ナダルの風当たりの強さの引き合いとして持ち上げられている場合もありましたけど・・)


男子テニスでは、現在もBig4(ナダル、ジョコビッチ、フェデラー、マレー)の4人が各大会で圧倒的な強さを見せる中で、彼らよりも若い世代で、テニスのレベルでは欧州などに劣るアジアの選手が、あそこまでナダルを苦戦させられるのか、という感じなのでしょう。


ただ、これは逆を返せば、「Top10に加わってきた新しい力」がまだまだ下に見られていることでもあり、この先錦織選手が“Top10常連”、そして”Top8″、”Top5″に入ってくるようになれば、海外メディアの論調も「ウェルカムムード」から、今回のナダルのように「勝っても批判される」ような厳しいものに変わってくると思います。


今回、マドリードを欠場したジョコビッチが、モンテカルロの準決勝でフェデラー戦敗退後のコメントに

「自分はプロのアスリート。
いつでも戦うし、競い合っている。
トーナメントから途中に退場することは好きではない。
試合を放棄することは好きじゃないんだ。
最後のポイントまでプレーしたい。」

というのがありましたが、あの言葉は正にトップに君臨する選手の言葉でしょう。

また、あの「ロジャー・フェデラー」もどんなに調子が悪くても、途中で棄権をするということがありません。

いよいよ、トップ選手の仲間入りを果たした錦織選手が、その位置をキープし続けるために、そして他のトップ選手と肩を並べるために、必要となる事が見えたこの「マドリード・オープン」。


世界の報道も錦織選手の力を認めているだけに、
今後は年間を通して、トップ選手としての役割を果たす重責を担う彼の姿を見てみたいと思うのです。


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